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◆空売りを入れていた皆様、おめでとうございます
2018.10.06 -
おはようございます、株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
「今週半ばから下落に注意」とメルマガで注意喚起を流していたように、週後半から米国株も日本株も下落する展開となりました。
この背景にあったのが良好な経済指標やパウエルFRB議長の会見などで将来の利上げに対してタカ派的な見解が出たことで米長期金利が再び急騰し3.2%を超えてきたこと、加えて足元で油価が高騰していることが要因です。
しかしながら、良好な経済指標により米長期金利が上昇するだけならまだ良いのですが、ここに原油高が加われば一段と物価上昇圧力が強まり、長期金利の上昇を後押ししかねない懸念が台頭します。
10月3日には原油価格は1バレル=76.41ドルをつけており、トランプ政権による対イラン制裁により需給がひっ迫し、原油マーケットにはこれが先高観となっています。
9月25日付での投機筋によるWTI原油先物のポジション動向をみても、足元で買いを強めてきており、ネットで560,085枚の買い越しとなっています。
米国による対イラン制裁は11月に控えていますので、それまで油価の先高観が消えることはなく、1バレル80ドル台に乗せてもおかしくはないとみています。
さらにあちらを立てればこちらが立たずというように、この米金利上昇と油価上昇が新興国へダブルパンチとして効いてきています。
まずはインドの株式市場をみてみると、足元で値下がりしており、8月高値から▲10%以上の暴落となっています。
株だけではなく、インドルピーも対ドルで下落となっています。
ドルが上昇する中で、ことし8月にトルコリラやアルゼンチンペソなどが暴落しマーケットに不安を煽りましたが、インドルピーも同様に下落しており、さらに面白いのが原油が上昇すればするほど新興国通貨は下落しやすい状況にあります。
WTI原油先物と比較してみるとそれが如実に示現しているのがお分かりいただけるかと思います。
油価上昇は産油国にとってはプラスにはたらくわけですが、日本を含めて輸入している国(新興国ももちろん)に取ってはネガティブインパクトとなってきます。
まず日本にとっては賃金がなかなか上がらない中で、輸入コストが上昇し消費を鈍化させる懸念が出てきますし、新興国においてはドル長期金利上昇に拠るドル先高観と、これにより新興国から投資マネーが引き上げられ通貨安が起こることで輸入物価の上昇を招き、さらには足元の原油高により日本と同様に輸入コスト上昇を招いており、これがダブルパンチとして効いてくるわけです。
不幸中の幸いと言っても良いのでしょうか、今週は中国株式市場は日本の大型連休にあたる国慶節で休場でしたが、為替は無休ですので動いており、足元でドル人民元は再び上昇(人民元下落)を招いており、日本の3連休明けにはこの人民元安、原油高を背景にリスクオフの動きが強まる可能性も想定しています。
米長期金利上昇は来年以降も、そして足元の原油先高観は11月のイラン制裁発動まで続くものとみており、これがリスクオフの動きを強める要因になりやすいことは警戒しておいた方が良いと思います。
ただマナカブ生の方々は、授業で教えていた通りに今週空売りのチャンスが来ましたので仕掛けられていたようですね。おめでとうございます^^
Fさん
Mさん
Kさん
もちろん僕も下げるのが分かっていましたので、今週は空売りを仕掛けています。
とにかく日本市場は上も下もボラタイルに反応しやすいマーケットなだけに、これほど簡単に稼ぎやいマーケットはありません。ありがたいことです。
マナカブ生の皆さん、これからも授業で学んでいただいたことを踏襲していってもらえれば、良い結果を出し続けることが出来ますので楽しみにしておいてください^^
それでは3連休、ごゆっくりお過ごしください。
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