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◆ワクチン銘柄で分散投資は愚の骨頂
2020.10.30 -
おはようございます。マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 23,331.94円 -86.57
TOPIX 1,610.93 -1.62
マザーズ 1,212.63 -1.92
NYダウ 26,659.11ドル +139.16
ナスダック総合 11,185.59 +180.73
S&P500指数 3,310.11 +39.08きのうの米国市場は反発となりました。
ダウは前日に1,000ドル近く下げたこともあって下値を拾う動きも出やすく、好決算を発表したハイテク株が買われたことも指数を押し上げる要因となりました。
欧州株が軟調な動きの中、取引スタートとなったこともあって米国市場はその流れを引き継ぎ取引序盤では続落して始まる場面もありましたが、前の日に大きく下落したハイテク株を中心に買い戻されプラスに転じました。
きのう公表された24日の週の新規失業保険申請者数が予想を下回り、3月半ばから失業者が拡大して以来最少となったことも追い風となっています。
(失業保険申請件数)
日本では日銀の会合、そして欧州ではECBのラガルド総裁による定例会見がありましたが、どちらも足元の金融政策に変更はありませんでした。
しかし、ラガルド総裁はコロナ感染拡大とその抑制によって経済的ダメージを鑑みて、次回のECB理事会では金融政策の調整が必要と示唆したことからユーロが主要通貨に対して下落する展開となっています。
◆現在の120万人からたったの4カ月で2倍の240万人へ
ワシントン大学医学部の保健指標評価研究所(IHME)はコロナによる死者数の推移を予測していますが、世界の総死亡者は足元の約120万人から来年の2月1日までに240万人前後に達するとのシリアスな予測を示しています。
(IHMEのコロナ死者数の予測モデル)
米国でも現在の20万人から来年の2月には倍の40万人になると予測されています。
各国各社でワクチンの開発を急ぐ中、治験中に問題が起こり試験が中断されるなど、コロナワクチンの開発は今のところ一進一退です。
国内でもワクチン関連の銘柄が数多ありますが、これらを複数保有してポートフォリオを組むことは個人的には賢明ではありません。
なぜならば、その中で1社が開発できたとした場合、その銘柄は大きく上昇すると思いますが、一方で他社はそのトレードオフから下落するためです。
結局差し引きで利益を生まない可能性が高まります。
しかもどの会社が開発できるかなんてものは読めないことから、賢い銘柄選別はワクチン開発の銘柄を物色するよりも治療にあたるうえで必ず需要として生まれる付随した医療用具などのメーカーを物色する方が賢明と考えています。
これから乾燥してウイルスにとっては居心地のいい時期に突入してきますので感染者、死者数が増加してくれば、ことしの2月、3月ごろに火を噴いていた医療用具関連銘柄に物色の矛先が向かいやすいとみています。
日本でも3月決算企業の中間決算発表が始まりました。
目先は大統領選も控えていることから様子見機運の高い時間帯が本日も続くため、好決算を発表した銘柄を中心とした物色になってくると思われます。
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