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◆週ベースで新規のコロナ感染者が過去最大
2020.12.23 -
おはようございます。マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 26,436.39 -278.03
TOPIX 1,761.12 -27.93
マザーズ 1,128.90 -47.59
NYダウ 30,015.51 -200.94
ナスダック総合 12,807.92 +65.40
S&P500指数 3,687.26 -7.66きのうの米国市場は指数まちまちの展開となりました。
週末からのクリスマス休暇を前に商いは細く、比較的小動きの展開と
なっています。きのう公表された12月の消費者信頼感指数(コンファレンスボード)は
88.6と事前予想の97.0を大きく下回り、11月の内容も96.1から92.9と
下方修正されました。(コンファレンスボードとS&P500指数の推移)
これが嫌気されて、ダウ、S&P500ともに下げを拡大させる場面がみられ
ました。もともとこの指標は消費=景気を占う指標で株価との相関性が強いものですが、
コロナショックで株価が下落した以降は金融・財政政策のおかげで持ち直しましたが
実体経済はまだまだ戻ってきていないことを如実に表しています。来年以降は経済も回復するという見通しですが、株価だけがその景気回復を先食い
している状態にあり、あまりにも乖離が大きくなりすぎているというのが現状です。またきのうは11月の中古住宅販売件数が公表されましたが、年率換算で669万件と
事前予想とほぼ同じで依然として高い水準を保っていることはプラス材料です。(中古住宅販売件数【年率換算】)
しかしながら、前月比で見ると中古住宅の伸びは急激に落ち込み始めており、11月は
▲2.5%とマイナスに沈みました。(中古住宅販売件数【前月比】)
コロナで仕事がリモートとなったことで郊外へ移住するニーズが高まり6月、7月は20%を
超える伸びで推移していたこともあり、その反動減で伸びが鈍化するのは自然なことですが、
コンファレンスボードが回復しない中で、今後マイナスが続くとなるとレナーやDRホートン、
ホームデポといった住宅関連株にアゲインストとしてはたらいてきます。先にも述べたようにこの消費関連の指標というものは景気を司る指標にあたりますので
注目しておいてもらえればと思います。今月17日にもご紹介した11月の小売売上高の総額(ブルーのライン)が落ち込んできた
ということも気がかりです。(米小売売上高とS&P500指数の推移)
ナスダックが上昇した背景にあるのはアップルが2024年に自社開発の最先端電池を搭載
した自動車を製造するということが伝わって大幅高となりました。先日もマイクロソフトが半導体を製造するという報道もあって、各企業が違う産業分野に
進出してきているというのが特徴的です。新たな産業にチャレンジすることは悪いことではありませんが、いずれどこかで企業に
よっては良かれと思って進出したことが、実はカニバリゼーションを引き起こしていた
というおそれもあり、企業分析をする際には、その点に注意しておいてもらいたいと
思います。◆週ベースで新規のコロナ感染者が過去最大
WHO(世界保健機関)が公表した12月20日までの週に新型コロナの感染者は新たに
460万人(6%)増えました。死者数は同期間に約7万9000人(4%)増となっており、米国の新規感染者は160万人で
世界最多となっています。変異種のリスクもあり、米疾病対策センター(CDC)は新型コロナの変異種はすでに
米国内にも存在しておりそれが感染拡大に影響している可能性があるとの見解を示して
います。ビオンテックのCEOは投入されたばかりのワクチンが変異種にも効果があるとの見方を
示しているものの、今後もウイルスは変異する可能性が高く、「ワクチンが効かない」
というような事態になれば、マーケットへ相当のネガティブインパクトとしてはたらいて
くることには注意が必要です。過去5年でみても日経平均株価は12月~1月(2月)にかけて毎年のように下げている
言わば下げやすい特異月に突入してきますのでキャッシュ比率を高めて下押しした
場面を待ち構えるスタンスで臨むと良いと思います。※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、利用者ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。