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◆日経平均は一時1000円安、このあとどうなる?

2021.06.22

おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。

 

【相場概況】

◆きのうの日米株価指数終値

日経平均株価 28,010.93 -953.15
TOPIX 1,899.45 -47.11
マザーズ 1,155.77 -21.40
NYダウ 33,876.97 +586.89
ナスダック総合 14,141.48 +111.10
S&P500指数 4,224.79 +58.34

週明けの米国市場は3指数揃って大幅に反発となり、ダウは前週末の
下げを取り戻す動きとなりました。

先週までFOMCでの利上げ計画の前倒しが懸念材料となり、ダウは先週
1000ドル以上の下落となっていましたが、きのうは安くなったところを拾う
動きが強く、景気敏感株の航空機大手ボーイングや建機大手のキャタピラー
を中心に買われ、また米長期金利が下げ止まりをみせたことでゴールドマン
サックスなど金融株も買い直される動きがみられました。

 

きのうもお伝えしていましたが、政策金利に連動しやすい短期金利(2年債利回り)
が上昇し、長期金利(10年債利回り)が低下していました。

金融の世界ではこの長短2つの金利がフラットニング(利回り曲線の平坦化)
してくると短期金利で借りて、長期金利で貸し付けを行う銀行などの金融株は
利ザヤが稼げなくなります。

この日は短期金利がほぼ横ばいで長期金利が上昇したことで銀行株にも安心感が
広がり、買い直される展開となりました。

◆日経平均は一時1000円安、このあとどうなる?

きのう日経平均株価は一時1000円以上の下落となりました。
しかし米国株を見るといくらなんでも短期的に下げ過ぎでしたし、買いの損失を
カバーしようと下手にここで出遅れて空売りなどを慌てて仕掛けると往復ビンタを
喰らうことになるとお伝えしていました。

 

本日は空売りを仕掛けていた人は泣きのショートカバー(買戻し)を余儀なくされる
と思われます。

ただ、まだこの上へ下への大騒ぎ劇場は終わったわけではありません。

 

今週は22日、本日の夜にパウエルFRB議長の会見があります。

また24日にはBOE(イングランド中央銀行)の金融政策会合があります。
一部では英国も金融緩和を縮小し、正常化に動く可能性があると報道されており、
もし緩和縮小の話が出れば、再びマーケットにネガティブな影響を及ぼす可能性が
あります。

(英国のコロナ感染状況)

英国ではことしの1月にコロナの変異株による感染拡大が起こりましたがそこから
ピークアウトしてきています。
足元ではまた少し増加している動きも見られますが、ワクチンの接種率では米国が
50%超なのに対して、英国のワクチン接種率は60%超となっています。

これを考えると1月のような感染爆発の可能性は低く、もしかしたら英国もテーパリング
についての話が出てくる可能性も否めません。

 

そして25日にはFRBが物価の指標として消費者物価指数(CPI)よりも参考値として
いる5月の個人消費支出(PCEデフレーター)が公表されます。

前回4月のPCEは前年同月比で3.6%と高い数値を示しており、今回も高い数値が
出れば2年債利回りが急騰し、株安の動きになる可能性があります。

もしそうでなかったとしても、PCEの内容をけて、FOMCのハト派でも知られるクラリダ
副議長、クォールズ理事、ブレイナード理事などから量的緩和縮小の発言が出れば
再び相場は急落する波乱を含んでいます。

(日経平均株価・4時間足)

もしそうなった場合、世界の景気敏感株指数である日経平均株価はどこまで下がるのか??

短期的には上図で示したように27600円付近に大きなサポートがあり、このあたりまで
下落する可能性があります。

もし仮にここをした抜けするようなことになった場合、次の節目としては26900円あたり
までの下げが可能性としてはあるとみています。

逆に足元の反発がどこまで続くのか?についてですが、短期的には28800円~29100円
程度だとみています。
ここで上値が重くなりやすく、今週のイベントを無事通過して逆にこのレンジを突破
してくれれば、さらに上値を試す展開に変わってくるとみています。

 

※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
お願いいたします。


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