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◆日本株、反落も下げ浅めなら7月下旬にかけて上昇も
2021.07.14 -
おはようございます。株の学校 マナカブ.com講師の中山です。
【相場概況】
◆きのうの日米株価指数終値
日経平均株価 28,718.24 +149.22
TOPIX 1,967.64 +14.31
マザーズ 1,177.89 -5.78
NYダウ 34,888.79 -107.39
ナスダック総合 14,677.65 -55.59
S&P500指数 4,369.21 -15.42きのうの米国市場は3指数揃って小幅反落となりました。
連日最高値を更新し続けていただけに利益確定売りも出やすい一日でした。ダウ採用銘柄でもある航空機大手のボーイングは13日、中型機「787」の
生産に関連する構造的問題が見つかったため、一時的に生産ペースの引き下げ
を発表したことが嫌気され▲4%超の下落となったことがダウの重石となり、
加えて、モルガンスタンレー、JPモルガンの4-6月期決算はともに良好だった
ものの金融市場のボラティリティの落ち着きからJPモルガンでは債券
トレーディング収入の落ち込みが▲44%と大きく減少したこともあって、
金融株も売られる展開でした。きのう公表された6月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で5.4%の伸びを
示し、2008年8月以来、約13年ぶりの大幅な伸びとなりました。
価格変動の大きい食品、エネルギーを除くコア指数も4.5%とこちらも高い伸び
を示しています。品目別ではエネルギーは資源価格の高騰で相変わらず高い伸びをしていますが、
その他には中古車の物価上昇が顕著です。こちらは半導体不足、サプライチェーンの停滞、労働力不足が重なって新車の
販売が追い付かず購入しても半年待ち、1年待ちという状態が続いていることから
中古車を求める人が増えていて、45.2%の伸びです。昨年なら200万円で買えた中古車であれば、諸費用など含めるとざっくり1.5倍の
300万円かかるということです。CPIの高い伸びを受けて、再び米長期金利が1.4%台まで急上昇、金利上昇が
アゲインストとなりやすいハイテク株も売られました。◆日本株、反落も下げ浅めなら7月下旬にかけて上昇も
本日の日本株は米国市場が反落して帰ってきたことで朝方は利益確定売りが
出てきやすい展開となるかと思います。ただ、今回CPIの発表を受けて13年ぶりの高い伸びを示したにもかかわらず、
それほどショック安的な動きとならなかったこともあって、FRBがご託宣して
いる「物価の伸びは一時的」と市場もみている可能性があります。14日にはパウエルFRB議長の会見が予定されていますが、ここでテーパリング
議論についての早期実施などネガティブな要因が出てこないかどうかが
気がかりなところですが、出なければ、米国市場はこれから発表ラッシュと
なる良好な決算を受けて再び上値を追う展開となっていき、日本株もそれに
追随していく流れも期待できるかと思います。しかしながら、決算が出揃うと8月は材料出尽くしで売られやすい地合いに
なることも考えています。※内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではあり
ません。また、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切の責任を
負いません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断でなさるように
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